皆さんこんにちわ。鋼の整形外科医です。
ブログタイトルが「臨床と研究の狭間空間」でありながら、ほとんど研究の話をしていません。
後期研修医くらいの頃は大学院に行く生活がどういったものか全く想像がつかず、大学への進路を躊躇していた昔の自分がいたことを覚えている為、今後大学院進学を検討している先生達の参考になればと思います。
院生活が5ヶ月目に入ったのでようやくまともに書いてみます。
自分の研究は前任者が取り組んでいた実験の引き継ぎという形でスタートしています。
マウスを使い、腱組織周囲の細胞を研究するものです。
研究内容を細かく公開するのは、野球の投手が次にどの球種をどこに投げるか言うようなものなので、詳細は割愛させてもらいますが、簡単に書くと腱が損傷した後に出てくる細胞をある条件下で培養して調べるというものです。
恐らく、本職の研究職の方達は同時に何個かの研究を進めている為、毎日何かしらの作業を行なっているんですが、我々医師の大学院生はある程度臨床をやりながら研究をするという生活スタイルである為、研究が1つだけということも珍しくありません。
将来的には増やすことも指導教官と相談していますが、現時点の自分は研究が1本なので、案外作業内容が少ないんですよね。
常にしていないといけない作業が細胞の管理なんですが、2日に1回程度の頻度で培養液を交換し、細胞数が増えてきたら継代(シャーレを増やす)することを繰り返し、ある段階で薬剤を投入して変化を見る…
そういった感じです。
動物実験を多くしている場合は、実験動物の飼育も必要ですが、自分の場合は最小限のマウスを購入して、1週間ほどで細胞を採取し終わったら屠殺(とさつ)しているので、飼育が必要な期間はほとんどありません。
なので日によっては培養液の交換だけで終わってしまうこともあり、研究日の時間を持て余すことが多いのですが、自分の周りの先生達はストイックなので論文を読んで見聞を広げています。
大学院生は時間的余裕だけはあると聞いていましたが、最近になってこういうことなんだなと理解した為、自分なりの過ごし方に費やしています。(自宅に帰ってランニングや筋トレをしたりしています)
今も院の研究室でこのブログを書いているというクソ学生っぷりを発揮しています。
今後、大学院進学を検討しているドクターの方達、医局によるとは思いますがこういった緩い生活ができる可能性があります。
良いと思うか悪いと思うかはあなた次第…自分はまぁまぁ有意義に過ごせています。
ご参考までに。